①エデンプライム~シタデル

エデンプライム

 

導入:この時点で何をしているのか

物語のスタート時点で、シェパードは連合軍の「ノルマンディ」に乗ってエデンプライムという、ヒューマンの植民惑星へ向かっている。 表向きは新型艦のテスト航海だけど、実際には「プロセアンの遺物=ビーコン」の回収任務。

※ビーコンって何? まず、英語のビーコン(Beacon)が意味するのは、「通信信号や位置情報を周囲に発信する小さな端末」のこと。そしてここでは更に、「プロセアンが残した遺物」を意味している。 つまり、プロセアンの通信端末ってこと。 ※プロセアンって? 何万年も前に滅んだ古代の種族。今の文明よりもはるかに優れた文明を築いていた。 ※プロセアンの遺物の価値 そもそもこの銀河の発展は、プロセアンの残した遺物の発見から始まっている。地球人も含めてすべての種族が、プロセアンの遺物を発見したことで、自分たちの生まれた星を出て銀河で生きることができるようになった。 つまり、めちゃくちゃに貴重で、重大。

プロセアンの遺物の発見は銀河の勢力バランスにも関わるし、悪意のある連中が私用したらとんでもないことになる。そんなものが地球人たちが植民した星で見つかった。 そこで、「シタデル評議会」という、銀河の連盟議会みたいなのが、ノルマンディというステルスシステムのある最新鋭の艦に、地球連合軍の精鋭とも言える人たちを乗せて向かわせた。   でも、地球人が銀河に飛び出したのは、ほんの30年ほど前のこと。銀河の他の種族と出会ったのも、25年前のことだ。 そんな新参者を、1000年以上も昔からこの銀河で生きている種族たちが、そう簡単に信用するわけもない。その一方で、たった25年しかたっていないのに、「こいつらは有力な種族なんじゃないか?」という見方も生まれつつある。 その一つが、「スペクター」の選出。

※スペクターとは シタデル評議会直属の、特殊工作員。 自分の判断での超法規的措置、つまり「やっていいと判断したら強奪でも殺人でもOK」というとんでもないスーパーエリートである。

我等が主人公シェパードは、地球連合軍の「N7」というエリート部隊に所属してるんだけど、それが更に、銀河のスーパーエリート候補にもなっている。   そのためこの任務は、 ①ノルマンディの性能テスト ②ヒューマンが、銀河の一員として信用のできる存在であることを示す ③重大な任務を通してシェパードがスペクターに相応しいかを見極める という3つの大きな目的を含んでいる。   そんなわけで、ヒューマンだらけのノルマンディに一緒に乗っているのが、ナイラスというトゥーリアンの先輩スペクター。 彼の任務はシェパードを見極めることなんだけど、当然、監視も兼ねているだろう。今ひとつ信用しきれていないヒューマンが、ビーコンをネコババしたりしないように。   なんにせよ、この時点ではまだ「大事な任務+大事なテスト」くらいの空気だった。  

エデンプライム降下:任務が一気に崩れる

ところが、目当ての星に近づいた途端に、状況が一変する。 送られてきたのは救援を要請する無線と、そして現地の映像。そこには、今まで見たこともないような巨大ななにかが映っていた。(アンダーソンが巻き戻して確認したヤツ)   緊急事態だと判断して、ナイラスは先行する。 そしてシェパードもまた、ケイダンとジェンキンスという二人の兵士を連れて現地に降り立った。 降下直後の交戦で、ジェンキンスがいきなり戦死する。任務の目的は「ビーコン回収」なんだけど、実際にはもうそれどころじゃなくて、襲撃の原因を追う流れに変わっていく。 現地の駐留軍にいた軍曹アシュリーを救出して、彼女の案内でビーコンのある宇宙港へ向かうことになる。 そして、そこで出てくるのがゲスという敵だ。

※ゲスとは そもそもはクォリアンが作り出した、AI搭載の使役ロボット。しかし「我々に魂はあるのか?」と想定外の自問をしはじめてしまったため、クォリアンは彼等を停止させようとして、戦争になった。 その結果クォリアンは敗北して母星を追われ、ゲスたちが支配するようになった。

ここ300年くらい、ゲスたちはペルセウス星雲からほとんど出てこなかった。だからシェパードたちは「なんでゲスがここにいるんだ? なんでこいつらが襲ってきてるんだ??」という大きな疑問を持つことになる。  

サレンの登場:ただの敵じゃない

そして起こる、衝撃の展開。 単独で先行調査していたナイラスが―――「サレン」と呼ぶ顔見知りに、いきなり殺されてしまう。 そしてそれをたまたま、サボり癖ある作業員が隠れて目撃していた。 シェパードたちには、サボリくんいわく「ナイラスの仲間に見えた」彼が何者なのかはまだ分からない。 だがなにかヤバいことが起こっているのは間違いない。 そのサレンとかいう奴がゲスに指示を出していたなら、エデンプライム襲撃の主犯か、あるいは実行犯ってことになる。 サレンもまたビーコンを求めてきたらしいと察し、シェパードたちは後を追うことにした。   追いかけていった先で、サレンがゲスに命じて、あたりを爆破しようとしていることを知る。 ゲスを排除し、爆弾を停止させ、ビーコンなるものも発見した。でもそのときには、サレンはもう立ち去ってしまっていた。  

ビーコンのビジョン:何が起きたのか分からない

ともかくビーコンのもとへと辿り着いたシェパード一行。 しかしここで、アシュリーがビーコンに近付こうとして異変が起こる。ビーコンに吸い寄せられそうなアシュリーを、シェパードはとっさに突き飛ばして助けるのだけど、代わりに自分が接触、囚われてしまった。 そこで起こったのは、謎のビジョンを見る、という出来事。 内容は、ぶっちゃけプレイヤーにはまるきり分からない。なんか不気味っぽい、くらいにしか見えない。けれどシェパードには、「有機生命体が機械に虐殺されるイメージの断片」に見えた。 その直後にビーコンは爆発して消失。ふっとばされたシェパードは意識を失ってしまった。  

サレンは何者か:危険なスペクター

「サレン」が何者かについては、ノルマンディの艦長であり、シェパードたちの上司であるアンダーソン大佐が知っていた。 サレンは、評議会のスペクターの一人。しかもベテラン。だからナイラスとも顔見知りだった。 そしてどうやらアンダーソンとも、なにやら因縁がある様子。しかしこの時点ではなにも話してくれない。


シタデルへ

 

今の状況:ぶっちゃけヤバい

ビーコン回収の任務は失敗。 ナイラスが死亡したんじゃ、シェパードがスペクターに相応しいかどうかの判定もされずじまい。 そして、サレンがナイラスを殺したんだとか、ゲスが襲ってきたとか、なんかよー分からんでっかい金属の虫みたいなのがいたとか―――評議会に報告しても、信じてもらえそうにないことばかり。 しかも証拠がない。   それでも事の顛末について、評議会に報告しなきゃならないし、放置するわけにいかない何かが起こっているのも間違いない。 そんなわけでシェパードたちは、「シタデル」に行くことになる。

※シタデルとは プロセアンによって建造されたと考えられている、巨大な宇宙ステーション。他の種族たちよりも早く銀河に進出したアサリたちが発見した。 銀河社会における政治、文化、そして経済の中心として機能している。いわば、銀河の首都である。

評議会の反応:証拠がないと動かない

シタデルに着いて、サレンの裏切りを告発するんだけど、結果は却下。 理由はシンプルで、 ■ 証拠がない ■ ビジョンは主観的すぎる 当たり前だけど、証拠もないのにベテランのスペクターを疑うことはできない。なにより、ビーコンが壊れてしまったりナイラスが死んだりで、シェパードたちに対する心証だって悪くなっている。  

仲間集めと証拠探し:諦めたらそこで試合終了です

放ってはおけない、と判断したシェパードたちは、なんとかサレンの裏切り、その証拠を探そうと試みて、シタデルを駆け回ることになる。(ついでにいろいろとサブクエしながら) その中で出会うのが、C-Sec(シタデル・セキュリティ)という警察組織の一員であるトゥーリアンのギャレス。そして、サレンに裏切られたという情報屋が雇ったクローガンの傭兵レックス。 その流れの中で、クォリアンのエンジニアタリが持っていた、ゲスの音声データが決定打になる。サレンがゲスに指示を出しているという、まさに証拠が手に入ったのだった。  

スペクター任命:立場が変わる

証拠が揃ったことで、ようやく評議会もサレンの裏切り、彼が何故かゲスと手を組んでいるらしいことを認める。 そして、サレンを追うために必要な権限が必要だということで、ついにシェパードが人類初のスペクターに任命される。   ただし、評議会はシェパードの言い分をすべて信じたわけではない。 特に、ビーコンが見せた謎の映像を、彼等は信じていない。 シェパードは、機械生命体に有機生命体が蹂躙されるビジョンだと感じて、ゲスが動いていることと合わせると、「銀河の危機を伝えるものなんじゃないか」と受け止めている。でもシェパードしか見ていないそれは、証拠や根拠には全然ならないわけで。 そのせいもあってあまり協力的ではなく、「そんなに言うなら自分で調べて、なんとかしてください」みたいな突き放したようなところもうかがえる。 評議会の支援はアテにならず、ノルマンディのクルーたちだけの力でサレンを追跡するしかない。  

ノルマンディの指揮権:ついに本当の主役、自由行動へ

いよいよシタデルを発とうとしてドックへ向かったシェパードは、そこでアンダーソンからノルマンディの指揮権を譲られる。 てっきりアンダーソンが指揮するものと思っていたシェパードは驚くけれど、「スペクターにはそれに相応しい船が必要だ」と、アンダーソンは信頼のできるクルーともども、まるごとシェパードにくれた。 (ちなみにここでは、サレンとアンダーソンの因縁について詳しく聞くことができる)   これで、 ■ 行き先を自分で決められる ■ クルーを連れて行動できる という状態になる。 シタデルの中でのうろうろお使いフェーズは終わって、ゲーム的にもここからが本番である。


まとめ

  最初は「遺物の回収任務」だったのが、 ■ 機械生命体ゲスの襲撃と、スペクター・サレンの裏切り ■ プロセアンのビーコンから、謎のビジョンを見せられる ■ スペクターに任命される という流れを経て、いよいよシェパードは大きな歴史のうねりの中へと飛び込んでいく。   けれど分かっていること少なく、手探り状態に等しい。 そんな中で唯一の糸口が、サレン。 彼を追跡し、目的を探り出さなければならない。そしておそらく、止めなければならない。   シタデルを旅立つシェパードに与えられたのは、3つの手がかり。 いわゆる「メインミッション」であるそれらを通して、シェパードは事の真相に迫っていくことになるのである。

※補足:サレンが爆弾を仕掛けていた理由 サレンがエデンプライムにいたのは、あのビーコンから得られるビジョンのため。 自分がそれを見た後で、他の者にビーコンを使わせないために、また、痕跡など証拠の隠滅も狙って、辺り一帯を破壊しようとしていた。 ところがシェパードは爆破を妨害し、ビーコンに辿り着き、ビジョンを見てしまった。そのため、サレンと謎のおばちゃん()が映るシーンで、彼は荒れていたのである。